「ほかに症状はありますか?」を英語で言うと?
「ほかに症状はありますか?」という日本語に対応する英語フレーズはいくつかありますが、
今回はもっとも一般的で、日本語的な感覚ではとっさに出てきづらいこちらの一文を覚えてみましょう。
Have you noticed any other symptoms ?
(ほかに症状はありますか?)
symptomは「症状」、症状がいくつかある可能性があるため、
疑問文では複数形にするのがポイントです。
noticeは「気づく」という意味の動詞ですが、
似たような意味を持つrealizeやrecognizedとの違いはご存知でしょうか。
英語では「どのように気づいたか」によって3つの動詞が使い分けられています。
まず、noticeは「五感の働きによって気づく」場合に使われます。
視覚、聴覚、嗅覚や感覚でわかることを言うため、今回のように「症状に気づく」場合にもnoticeが使われます。
ちなみに、名詞のnoticeは、通知、警告、予告といった意味になり
「お知らせ」と訳されることもあります。海外に行くとよく目にすると思います。
一方で、realizeは「悟る」「状況を頭の中で理解する」といたニュアンスで使われます。
noticeとの違いは、知覚や聴覚などによって気づくのではなく、頭のなかではっと状況を理解するという点です。
He didn’t realize his error.
(彼は自分の過ちに気づいていなかった。)
recognizeは「識別する、見覚えがある、見分けがつく」というニュアンスがあります。
noticeと同じく感覚的な気づきとして使われますが、ポイントは「以前見聞きしているためにピンとくる」という点です。
Do you recognize me ?
(私のこと覚えていますか?)
最後に、notice以外の単語を使って症状について話す表現もご紹介します。
「気づいている」という状態を表す形容詞awareは、
「内面的ではなく外からの観察・情報などによって気づいている」というニュアンスですが、
noticeと同様、症状のことを言う際にも使われます。
I wasn’t aware of any symptoms.
(自覚症状が全くなかった。)
noticeの代わりにhaveを使って言うこともできます。
Do you have any other symptoms?
(ほかに症状はありますか?)
いかがでしょうか。
今回は、診察でよく使われるフレーズ「ほかに症状はありますか」から派生して、
日本人の英語学習者が間違えやすいnotice、realize、recognizeの使い分けにも触れました。
診察で症状を聞く際には、ぜひnoticeもしくはbe aware ofを使ってみてください。
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